STORY 01
市民と未来をつなぐAR体験。
横浜市「YOKOHAMA GO GREEN」の裏側。
横浜市が推進する脱炭素社会への取り組み「YOKOHAMA GO GREEN」プロジェクト。
その取り組みとして、市と市民・事業者が一体となり、環境にやさしい行動や脱炭素施策を推進するための意識づけを目的とした「ARスタンプラリー」が企画されました。
ARスタンプラリーの開発はProVisionが担当。特許出願中のAR起動技術「タッチAR」を採用し、市民がスマートフォンひとつで楽しみながら環境について学べる仕組みを実現しました。
今回は、営業としてプロジェクトを提案・推進したA.T.さん、そしてディレクターとして企画から制作管理を担ったC.N.さんにお話を伺いました。
ディレクター
C.N.
営業
A.T.
脱炭素を“体験”で伝える。横浜市と挑んだプロジェクトのはじまり。
このプロジェクトが始まったきっかけを教えてください。
横浜市が掲げている「2050年脱炭素社会の実現」という目標を、市民の皆様にもっと身近に感じてもらいたい。そんな想いから、このプロジェクトは動き出しました。
日頃から横浜市にゆかりのある企業様をメインに地方創生の観点での企画提案やイベント提案を行うなかで、「脱炭素社会の実現」というテーマを、堅苦しくなく、もっと身近に感じてもらえる手段として、タッチARが有効ではないかと考えていました。そこで、子どもから大人まで楽しめる“体験型コンテンツ”という切り口で提案を行いました。
行政のご担当者から「タッチARのような新しい技術を使って訴求することで、市民の皆様の興味を惹きつけ、楽しみながら学んでいただけそうですね。」と前向きな反応をいただき、そこから一気に具体化が進みました。
ProVisionはどのような形でこのプロジェクトに関わったのでしょうか?
単にARを“つくる”だけでなく、「どうすれば多くの人に体験してもらえるか」「どんな仕組みなら楽しみながら環境を学べるか」といった、体験設計の部分から一緒に考えるのが私たちの役割でした。
私は営業として、構想段階から関係者調整、方向性の整理まで担当しました。
私はディレクターとして、企画内容の具体化とスケジュール管理、制作チームの統括を担当しました。
「ARを通じて環境を楽しく学ぶ」というコンセプトを、実際のデザインやユーザー体験としてどう形にするか。その全体像を整理し、チームが迷わず進めるように舵取りを行いました。
“楽しさ”と“使いやすさ”を両立させたARづくりの裏側。
今回、特にこだわったポイントはどんなところでしたか?
脱炭素というテーマは少し難しく感じられることもありますが、ARを通じて自然と興味を持ってもらえるようにしたいと思いました。
特に今回採用したのが「タッチAR」。QRコードではなく、スマホをかざすだけでキャラクターが現れる仕組みにしたことにより、小さなお子様や高齢の方でも迷わず遊べる“直感的な体験”を実現できました。
またチーム内でも「操作説明を読まなくても理解できるUIにしよう」と何度も意見を出し合いました。現場で老若男女さまざまなユーザーが楽しまれている様子を見て、わかりやすいUI設計にできたと実感しました。
制作業務はどのように進行されたのでしょうか?
2025年1月にプロジェクトがスタートして、2月末には納品、3月にイベント開催。実質2か月弱のスケジュールを、5名のチームで集中して取り組みました。
チャットやオンライン会議を使用して制作・確認・修正を回す体制を取り、進捗を常に共有。横浜市のご担当者とも密に連携しながらプロジェクトを進行しました。
横浜市のご担当者の方々が非常にスピーディーに動いてくださり、“一緒に走っている”感覚を強く感じる案件でした。
現場で印象に残っているエピソードはありますか?
行政の方々が自らイベント看板をDIYで制作してくださったことです。市民の方々が立ち寄りやすいようにデザインにもこだわっていて、「このイベントを成功させたい」という想いが伝わってきました。
営業としても、こうした“想いの熱量”に触れるたびに、ただの業務案件ではなく“地域づくり”の一部に関わっているのだと実感しました。
ARで広がるまちづくり。ProVisionが描く“次の挑戦”
今後、この取り組みをどう広げていきたいですか?
今回の成功を受けて、ほかの自治体や企業様からも「地域活性にARを取り入れたい」という相談が増えています。今後は、ARやプロジェクションマッピング等を活用したプロモーション領域のご支援に加え、ProVisionの主軸事業であるQA、システム開発、DX支援を通じ、お客様の事業成長を妨げる要因をIT分野で課題解決ができるようご提案していきたいです。
ARはまだ特別な技術という印象を持たれがちですが、私は“日常に溶け込むAR”を目指しています。
街を歩けば自然と体験でき、環境や地域のことを遊びながら学べるAR。今回のプロジェクトは、その第一歩だったと思います。
最後に、このプロジェクトを通して感じたこと、そしてProVisionで働く魅力を教えてください。
ProVisionは単に“モノを売る”ということではなく、お客様が抱える潜在的な課題を見つけ、どうすれば解決ができるかを営業と技術メンバーが連携して考え抜く。そんな風に、役職や部署の垣根を越えて一緒にサービスを創り上げていく文化があります。
日々刻々と変化するIT業界で、新しいことを学びながら前向きに挑戦したい方には、とても良い環境だと思います。
このプロジェクトを通して改めて感じたのは、「チームで挑戦することの楽しさ」です。
ProVisionの魅力は、ディレクターやデザイナー、エンジニアといった職種の違いを超えて、フラットに意見を出し合える環境にあります。誰かの“やってみたい”を尊重し、それをチーム全員で支え合う。そうした空気感があるから、短期間のプロジェクトでも一体感を持って走り抜けることができました。
そして何より、“人”が温かい会社です。仕事の相談だけでなく、日々の雑談の中にも笑いがある。そうした小さなコミュニケーションが、結果的にプロジェクトの強さにつながっていると感じます。
「挑戦したい」「チームで成長したい」という方には、きっと居心地の良い場所になると思います。