STORY 03
金融基盤を支える大型移行プロジェクト。
信頼関係と挑戦で築いた品質マネジメントの道。
大手企業2社が共同で進める、決算期版の大規模移行プロジェクト。
そのなかで、品質保証とプロジェクト推進を担い、チームの橋渡し役として活躍しているのが、株式会社ProVisionのK.I.さんです。
「失敗できない」と言われるほど重要なこのプロジェクトで、初めてPM(プロジェクトマネージャー)として参画し、営業・品質・マネジメントを横断的にリードしたK.I.さんにお話を伺いました。
PM
K.I.
“失敗できない”移行プロジェクト。信頼関係から始まった新たな挑戦。
今回のプロジェクトの概要を教えてください。
今回私が担当しているのは、通信事業を展開するA社、決済関連事業を展開するB社が共同で進める基盤移行プロジェクトの一部です。
両社が業務提携を発表したことをきっかけに、A社の基盤をB社の基盤へ移行することになりました。
その中で私は、B社側のPM(プロジェクトマネージャー)としてプロジェクトのQCD管理とプロジェクト運営を担当しています。
また、B社グループ全体のアカウントマネージャーも兼ねており、成果報告や提案資料の作成を通じて、新たなプロジェクトの受注につなげる動きもしています。経営層が判断しやすいように、成果をできる限り定量化して見せることを意識していました。
プロジェクト参画の経緯を教えてください。
B社とは以前から長くお付き合いがあり、特に担当役員の方とは4年以上の信頼関係を築いていました。そのため、これまで複数の案件を通して「品質に対する真摯な姿勢」や「誠実な対応」を評価いただいていたことが、今回のプロジェクトにつながったと思います。
そんな折に「このプロジェクトは絶対に失敗できない」「品質を守りながら、確実に推進したい」という依頼を直接いただきました。通常であればコンペや見積調整を経て受注することが多いのですが、今回はそうした手続きを超えて、“信頼をベースに任された案件” でした。
だからこそ、営業的な提案というより「長年の信頼に応える責任」を強く意識していました。プレッシャーもありましたが、「ProVisionとして必ず結果を出す」という想いで参画を決めました。
PMとして挑んだ品質と信頼の両立。
プロジェクトの体制と役割を教えてください。
私ともう1名の品質管理担当の2名体制で業務をスタートしました。ただ、実際にはA社やB社だけでなく、開発ベンダーなど複数の組織が関わるため、私たちはそれらを横断的にコントロールする立場です。
たとえば、品質基準を定義し、定期的に評価・是正を行うほか、WBS(作業分解構造図)やバックログをもとに課題の棚卸しやスケジュール調整を行っています。
2025年6月の参画時にプロジェクト計画を策定し、QCD(品質・コスト・納期)をどう管理するか、体制や役割分担をどう合意形成するかを整理するところから始めました。
業務のなかで意識されたポイントを教えてください。
とにかく「信頼の見える化」です。
私はPMとして動くことが初挑戦だったため、失敗や手戻りが発生しないよう、わからないことを放置せず、必ず聞ける相手を明確にして動くようにしました。一方で、自分も“ギブ”できるよう、タスク管理や報告書作成などは細部まで責任を持ち、チームにとって頼れる存在になることを意識しました。
また、関係者との信頼構築を意識し、できるだけ対面でのコミュニケーションを重視しました。顔を合わせて話すことで、「誰がどう動いているのか」が伝わり、オンラインだけでは得られない信頼をつくり出すように、意識して業務にあたっていました。
感謝の言葉が自信に変わった。PMとしての成長実感。
クライアントとの信頼関係を築くうえで特に意識されたことは何ですか
一番は「立場に合わせたコミュニケーション」です。相手が部長クラスの方であれば、私から直接伝えるより、社内の役員を通じて伝えるなど、適切なルートを選ぶようにしました。
また、参考にできるPM像を常に探し続けました。自社だけでなく、クライアントや以前の取引先など、動き方が上手い人を見つけては真似をしたり、相談をしたり。困ったときに助けを求められる関係性を、早期に構築しておくことが重要だと感じています。
印象に残っているエピソードを教えてください。
当プロジェクトは複数の担当者が並行して走っているプロジェクトだったのですが、その中でも、私が担当したものが「一番うまく回っている」と言っていただけたのが印象深かったです。
A社・B社の双方から感謝の言葉をいただいたときは、「手探りでも、自分のやり方は間違っていなかった」と実感しました。
挑戦がチームを強くする。PM育成への想い。
この経験を通じて得た成果・学びを教えてください。
はじめは2名で始まった体制が、現在では9名に拡大しています。それは品質管理・進行管理の両面で評価をいただいた結果であり、営業的にも会社全体の売上の約1割を担う規模に成長しました。
また個人的には、5年前に別の現場で「抱え込みすぎて失敗した経験」があったのですが、今回は周囲を巻き込み、助けてもらうことで成功に導けた。この違いが、PMとしての成長を実感した大きなポイントです。
K.I.さんの今後の展望を教えてください。
ProVisionの中でも、PMとして全体を俯瞰し、品質・コスト・納期を管理できる人材はまだ限られています。だからこそ、今回の経験で得た知見を社内に共有し、「自らプロジェクトを設計・推進できるPM」を増やしていくことが、今後の目標です。
プロジェクトの最上流から関われるようになると、チーム構成・スケジュール・予算すべてを自分で設計し、最適な体制を作ることができます。これは単なる管理業務ではなく、「クライアントと同じ視点で課題を解決していくコンサルティング的な力」も必要とされる領域です。
今後は、そうした上流工程に挑戦するメンバーを増やし、社内全体のPMスキルを底上げしていきたいと考えています。
最後に、ProVisionで働きたい人に向けてメッセージをお願いします。
ProVisionは“チャレンジを後押ししてくれる会社”です。私自身、初めてのPM業務でしたが、手を挙げることでそのチャンスをもらえました。
失敗を恐れず挑戦し、遠慮せず周囲を頼ること。その積み重ねが、自分の成長にもチームの成果にもつながっていくと感じています。ぜひProVisionへ応募して、積極的に挑戦してみてください。